MillenVPN海外旅行レビュー|日本製VPNの実力を旅行者視点で検証
海外旅行用のVPNを探していると、NordVPNやExpressVPNといった海外サービスの名前ばかりが出てきます。「海外企業に個人情報を預けるのは少し不安」「英語のサポートに問い合わせるのは面倒」と感じたことがある方も多いと思います。
MillenVPNは、そんな声に応えるように登場した日本製のVPNサービスです。運営はアズポケット株式会社(Azia Networks)。日本語でのサポート、日本国内の決済手段対応、そして中国での接続に特化した独自プロトコル。海外VPNにはない安心感を前面に打ち出しています。
筆者はNordVPNをメインで使い続けていますが、MillenVPNも検証用に契約して約1年間併用してきました。上海やバンコクなど複数の都市で実際に使い、中国でのMillenVPN Nativeの接続も確認しています。ここでは、海外旅行者の視点からMillenVPNの実力を正直に評価します。
そもそもVPNって何?という方は、先にVPNとは?海外旅行に必要な理由をわかりやすく解説をお読みください。
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結論:日本語サポートと中国接続に価値を感じるなら選択肢に入る
先に結論を書きます。MillenVPNは、日本製であることに安心感を覚える方、中国渡航が多い方にとっては検討に値するサービスです。
ただし、速度やサーバー数、アプリの完成度ではNordVPNやExpressVPNに及びません。「日本語対応」と「中国接続」という2つの強みに、どれだけ価値を感じるか。それが判断の分かれ目になります。
筆者の正直な感想としては、総合力ではまだNordVPNに軍配が上がります。それでもMillenVPNを紹介する理由は、「日本企業のサービスのほうが安心」という方にとって、現時点で最も現実的な選択肢だからです。
VPNサービス全体の比較は海外旅行におすすめのVPN比較にまとめています。
MillenVPNの位置づけ:VPN界の「trifa」
eSIMの世界には、海外大手のAiraloやHolaflyに対して、日本企業が運営するtrifaがあります。MillenVPNはVPNにおけるtrifaのような存在です。
グローバルプレイヤーと比べると規模やスペックでは劣るものの、日本人ユーザーに特化したサービス設計で差別化を図っている。サポートは完全日本語対応、決済は日本の方法に対応、UIも日本語ネイティブ。「海外サービスに一歩踏み出せない」層の受け皿になっています。
運営元のアズポケット株式会社は大阪に本社を置くIT企業です。レンタルサーバー事業で知られるmixhostも同社のサービスで、インフラ運用のノウハウは持っています。ただし、VPN専業の企業ではないという点は頭に入れておく必要があります。
料金プラン:サブスクとワンタイムの2本立て
MillenVPNの料金体系を整理します(2026年3月時点)。特徴的なのは、長期サブスクだけでなく旅行者向けのワンタイムプラン(短期プラン)が用意されていることです。
サブスクリプションプラン
| プラン | 月額換算 | 総額 | 30日返金保証 |
|---|---|---|---|
| 2年プラン | 396円/月 | 9,504円 | あり |
| 1年プラン | 594円/月 | 7,128円 | あり |
ワンタイムプラン(短期利用向け)
| プラン | 料金 | 30日返金保証 |
|---|---|---|
| 7日プラン | 580円 | なし |
| 15日プラン | 980円 | なし |
| 30日プラン | 1,580円 | なし |
NordVPNとの料金比較
| サービス | 2年プラン月額 | 1年プラン月額 | 短期プラン |
|---|---|---|---|
| MillenVPN | 396円 | 594円 | 580円〜(7日〜) |
| NordVPN | 約510円 | 約750円 | なし(月額約1,960円) |
| ExpressVPN | 約750円 | 約1,000円 | なし(月額約1,800円) |
2年プランの月額396円は、NordVPNの2年プラン(約510円)よりもわずかに安い設定です。ワンタイムプラン(7日・15日・30日)が用意されているのもMillenVPNの特徴で、「年に1〜2回の海外旅行のためだけにサブスクはちょっと」という方には魅力的です。
ただしワンタイムプランには30日返金保証が適用されない点には注意してください。また、ワンタイムプランの日割り計算をすると1日あたり約53〜83円。年に2回以上海外旅行に行くなら、2年プランのほうが安くなる計算です。
速度について
VPN選びで一番気になるのは速度でしょう。
全体的に、MillenVPNの速度低下はNordVPNやExpressVPNと比べるとやや大きい傾向があります。WireGuardプロトコルに対応しているとはいえ、NordVPNが独自に最適化したNordLynxには及びません。
ただし、動画視聴やビデオ通話が問題なくできる程度の速度は出ます。ホテルのWi-Fiがそもそも遅い環境だと、VPN経由の速度がさらに落ちることがあり、4Kストリーミングは厳しくなる場面もあります。
注目すべきは中国での接続です。MillenVPN NativeのOpenConnect方式は中国のグレートファイアウォール対策として設計されており、NordVPNの難読化サーバーが不安定な時でもMillenVPN Nativeは安定して接続できる場面がありました。中国での接続においては、MillenVPNのほうが信頼できることがあります。
MillenVPNのデメリット:買う前に知っておくべき5つの弱点
良い点だけ並べても判断材料にならないので、筆者が1年間使って感じた弱点を正直に書きます。
- 通信速度がNordVPNより遅い傾向がある
NordVPNやExpressVPNと比べると速度低下がやや大きい傾向があります。日常的なブラウジングでは体感差は小さいですが、大きなファイルのダウンロードや4Kストリーミングでは差が出ます。
- サーバー数が少ない
72か国1,300台は、NordVPN(111か国6,000台)やExpressVPN(105か国3,000台)と比べて見劣りします。サーバーの選択肢が少ないということは、混雑時に逃げ場がないということです。特にNetflixなどストリーミングサービスのVPNブロックに対して、IPアドレスの入れ替えが遅くなりがちです。
- 第三者機関によるノーログ監査がない
NordVPNはPwCやDeloitteによる定期的なノーログ監査を受けています。ExpressVPNもKPMGの監査済みです。MillenVPNは「ノーログポリシー」を掲げていますが、外部機関による検証は筆者が確認した限り公表されていません。セキュリティを重視する方にとって、これは無視できないポイントです。
- アプリの機能が限定的
接続先を選んで繋ぐだけのシンプル設計。NordVPNにあるような世界地図UI、サーバー負荷のリアルタイム表示、お気に入りサーバーのピン留め、Threat Protectionといった付加機能がありません。キルスイッチは搭載しているものの、それ以外のセキュリティ機能は必要最低限です。
- ライブチャットサポートがない
日本語メールサポートは丁寧ですが、返信は翌営業日が基本です。旅先でVPNが急に繋がらなくなった時、NordVPNなら24時間対応のライブチャットですぐに聞けますが、MillenVPNではメールを送って待つしかありません。
これらの弱点を許容できるかどうかが、MillenVPNを選ぶかどうかの判断基準になります。速度やアプリの完成度を重視する方はNordVPN vs ExpressVPN比較も合わせて読んでみてください。
NordVPNとの違い:どちらを選ぶべきか
「MillenVPNかNordVPNか」で迷う方が多いはずなので、両者の違いを整理します。
| 項目 | MillenVPN | NordVPN |
|---|---|---|
| 運営企業 | アズポケット(日本・大阪) | Nord Security(パナマ) |
| サーバー数 | 72か国1,300台以上 | 111か国6,000台以上 |
| 速度 | NordVPNよりやや遅い傾向 | 速度低下が比較的小さい |
| 2年プラン月額 | 396円 | 約510円 |
| 短期プラン | 7日580円〜あり | なし |
| 中国接続 | MillenVPN Native(安定) | 難読化サーバー(やや不安定) |
| サポート言語 | 日本語(メール) | 英語中心(24時間チャット) |
| ノーログ監査 | 未実施 | PwC/Deloitte実施済み |
| アプリ機能 | 基本的な接続機能 | 地図UI・脅威保護など多数 |
| 同時接続 | 10台 | 10台 |
| 返金保証 | 30日(サブスクのみ) | 30日 |
NordVPNを選ぶべき人
通信速度を重視する方。Netflix、Amazon Prime Videoなど海外からのストリーミング利用が多い方。英語でのサポートに抵抗がない方。第三者監査によるセキュリティの透明性を重視する方。
MillenVPNを選ぶべき人
日本語でのサポートが必須の方。中国渡航が年に複数回ある方。海外企業に個人情報を預けることに抵抗がある方。旅行の時だけ短期プランで使いたい方。
筆者の判断基準はシンプルです。「英語でのチャットサポートに抵抗がないなら、NordVPNのほうが満足度は高い」。逆に「英語対応がストレスで、それだけでVPN導入を躊躇しているなら、MillenVPNで始めるのは合理的」です。
月額の差は114円。年間で1,368円。この差額で速度もサーバー数もアプリの完成度も上がるのだから、正直NordVPNの費用対効果は高いです。ただ、英語サポートに問い合わせる場面を想像して気が重くなるなら、その心理的コストはお金に換算できません。
中国での使用感:MillenVPN Nativeの実力
MillenVPNが最も輝くのは中国での使用です。ここは少し詳しく書きます。
中国では「グレートファイアウォール」によって、Google、Gmail、LINE、YouTube、X(旧Twitter)、Instagram、WhatsAppなどの海外サービスが使えません。VPNなしでは仕事にも連絡にも困ります。
MillenVPNには通常のアプリとは別に、MillenVPN Nativeという接続方式が用意されています。OpenConnectプロトコルを使っており、中国のVPN検知をすり抜けるように設計されています。
筆者が2025年秋の上海出張で使った経験を共有します。
通常のMillenVPNアプリ(WireGuard)
接続できたりできなかったり。ホテルのWi-Fiからは不安定で、繋がっても数時間で切れることがありました。中国で通常のVPNプロトコルだけに頼るのは不安が残ります。
MillenVPN Native(OpenConnect)
接続の安定性は高く、Gmail、Googleドライブ、LINE、YouTubeの標準画質視聴まで問題なく使えました。一度だけ接続が切れましたが、再接続で復旧しています。
同時期にNordVPNの難読化サーバーも試しましたが、接続が安定しない日がありました。「今日は全然繋がらない」という日がNordVPNには1日ありましたが、MillenVPN Nativeではそのような経験はありませんでした。
MillenVPN Nativeを使う際の注意点
セットアップは渡航前に必ず済ませてください。中国国内からMillenVPNの公式サイトにアクセスできない可能性があります。設定手順はやや複雑で、アプリとは別にOpenConnectクライアントの導入と設定ファイルの読み込みが必要です。公式サイトに日本語の手順ガイドがあるので、それを見ながら進めれば10〜15分で完了します。
中国渡航の準備全般については中国旅行ガイドも参考にしてください。中国向けeSIM選びは中国eSIM比較でまとめています。
ストリーミング対応:日本サービスは安定、海外は課題あり
海外から日本のストリーミングサービスを視聴できるかどうかは、VPN選びの重要な基準です。2026年3月時点でのテスト結果を載せます。
| サービス | 視聴可否 | 備考 |
|---|---|---|
| TVer | 視聴可 | 安定して視聴できた |
| ABEMA | 視聴可 | プレミアムコンテンツも問題なし |
| Netflix JP | 一部不安定 | サーバーによってはブロックされることがある |
| Amazon Prime Video JP | 一部不安定 | 接続先サーバーに依存 |
| Radiko | 視聴可 | 位置情報の設定が必要 |
| U-NEXT | 視聴可 | 日本サーバーで安定 |
TVerやABEMAといった日本のサービスは安定して視聴できました。一方、NetflixやAmazon Prime Videoは接続するサーバーによって結果が分かれます。NordVPNではNetflix JPをほぼ問題なく視聴できていたので、この点はMillenVPNの弱みです。
サーバー数が少ないぶん、ストリーミングサービス側にIPアドレスを検知・ブロックされやすいのだと推測しています。MillenVPN側がIPを更新すれば改善しますが、NordVPNほど頻繁に対応できていない印象です。
海外からのTVer視聴について詳しくは海外からTVerを見る方法をご覧ください。
アプリの使い勝手:シンプルだが発展途上
MillenVPNのアプリは、Windows、Mac、iOS、Androidに対応しています。
UIはシンプルで、サーバーリストから国を選んで接続するだけ。日本語ネイティブのインターフェースなので、英語が苦手な方でも迷うことはないでしょう。
ただし、NordVPNのアプリと比べると機能面で見劣りします。NordVPNにあるような世界地図表示、お気に入りサーバーのピン留め、サーバー負荷のリアルタイム表示といった機能はMillenVPNにはありません。接続速度の表示もなく、今どのくらいの速度で繋がっているかはSpeedtestなどの外部ツールで確認する必要があります。
キルスイッチ機能は搭載されています。VPN接続が切れた際に通信を遮断する基本的なセキュリティ機能は押さえています。
同時接続は10台まで。この点はNordVPNと同等で、家族のデバイスも含めて十分にカバーできます。
日本語サポート:ここがMillenVPN最大の差別化ポイント
MillenVPNを選ぶ理由として最も多いのが「日本語でサポートを受けられる」ことでしょう。
NordVPNのサポートは基本的に英語です。ライブチャットで日本語を送ると機械翻訳で返ってくることもありますが、技術的な内容になると意思疎通に苦労する場面があります。NordVPNのレビューでも触れましたが、英語に抵抗がある方にとってはストレスになり得ます。
MillenVPNはメールサポートが完全に日本語で対応しています。問い合わせへの返信は営業時間内であれば翌営業日までに届くことが多く、内容も的確です。「設定がうまくいかない」「中国で繋がらない」といった質問にも、日本語で丁寧に回答してもらえます。
筆者がMillenVPN Nativeの設定でつまずいた時も、スクリーンショット付きで手順を案内してもらえました。海外VPNの英語チャットでは、こうした丁寧な対応は期待しにくいです。
ただし、NordVPNのような24時間対応のライブチャットはありません。急ぎの対応が必要な場面では、メールの返信を待つしかないのは弱点です。
セキュリティとプライバシー
VPNを選ぶ上で、運営会社のデータ取り扱いは重要な要素です。
MillenVPNはノーログポリシーを掲げています。通信内容や接続先の記録を保存しないという方針です。ただし、NordVPNのように第三者機関による独立監査を受けた実績は、筆者が確認した限りでは公表されていません。
NordVPNやExpressVPNは定期的にPwCやKPMGなどの監査法人によるノーログ監査を受けており、透明性という意味ではこれらの大手に一歩譲ります。
一方で、「日本企業が日本の法律の下で運営している」という事実に安心感を覚える方もいるでしょう。海外企業にデータを預けることへの漠然とした不安は、合理的かどうかは別として、心理的には無視できない要素です。
フリーWi-Fiのセキュリティリスク全般については海外フリーWi-Fiのセキュリティ対策で詳しく解説しています。
MillenVPNが向いている人・向いていない人
MillenVPNを約1年間使ってきた経験から、このサービスが合う人と合わない人を整理します。
向いているのは、日本語でのサポートを重視する方。中国への渡航が多く、MillenVPN Nativeの安定性に価値を感じる方。海外企業にデータを預けることに抵抗がある方。日本国内の決済手段で支払いたい方。短期間だけ使いたい方(ワンタイムプラン7日580円〜)です。
一方で、通信速度を重視する方、海外Netflixなど幅広いストリーミングを楽しみたい方、アプリの機能性を求める方、第三者監査による透明性を重視する方には、NordVPNやExpressVPNのほうが合うでしょう。
まとめ:「日本製の安心感」をどう評価するか
MillenVPNは、日本製VPNとして独自の立ち位置を確立しています。日本語サポート、日本の決済手段、中国接続に特化したMillenVPN Native。これらは海外VPNにはない、あるいは弱い領域です。
しかし正直なところ、VPNとしての基本性能――速度、サーバー数、アプリの完成度、監査の透明性――ではNordVPNやExpressVPNに差をつけられています。費用対効果だけで比較すると、月額396円のMillenVPNと月額510円のNordVPNの差額114円で、性能差を埋められるかというと厳しいのが現状です。
それでも、英語サポートへの問い合わせに心理的ハードルを感じる方や、中国渡航が多くMillenVPN Nativeの恩恵を受けられる方にとっては、十分に選択肢になり得ます。
30日間の返金保証(サブスクプラン対象)があるので、まずは試してみて、自分の使い方に合うか確認するのが確実です。
VPN選びで迷っている方は、VPN比較記事で主要サービスを横並びで比較しています。NordVPN vs ExpressVPNの詳細比較もあわせて参考にしてください。
よくある質問
MillenVPNは中国で使える?
MillenVPNとNordVPNの違いは?
MillenVPNの速度は十分?
MillenVPNの支払い方法は?
MillenVPNに返金保証はある?
MillenVPNのデメリットは?
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